Wills それぞれのリアル to コンサル 今も、変わらない想い VOICE Gさん プロスポーツチーム/営業・MD ▶ HRコンサル/コンサルタント ※現在は再度ご転職をされ、大手通信系企業にてエンターテインメント領域の業務に従事 INTRO 大学卒業後、地元の大手電力グループ会社へ入社をしキャリアをスタート。その後、実際に働く中で出てきた“自分自身の想い(Will)がある仕事がしたい”という想い。 過去の原体験からご自身の想いを見つけ、地元のプロスポーツチームの職員へとキャリアチェンジを実現し、大きなやりがいを感じられていたGさん。そんなときに起こった、新型コロナウイルスの大流行。世の中の多くの常識を変えたこの未曽有の事態により、Gさんはご自身のキャリアにおける大きな分岐点に立つことになられました。 選ばれた新しい一歩と、今も続く原点となるご自身の想い。 キャリアにおける大きなご決断をご支援させて頂いたストーリーと、その後の道程についてのご紹介です。 “想い”のある仕事がしたい 大学をご卒業され、そのまま地元で社会的地位もある安定した企業への入社を決められたというGさん。選ばれたファーストキャリアを歩まれる中で、ご自身にとって大切にしたい価値観が見えてきたといいます。 「大学卒業後、地元の大手電力グループ会社に入社しました。就職活動当時は、特別にやりたいことがあったわけでもなかったので地元企業への就職をベースに考えていました。その中でも、トントン拍子に決まった企業が“地元に貢献できること”、“電力という社会インフラ携わることへの安定性”、“社会的地位も含めて、親を安心させることができる”と感じ、入社を決めました。」 「約3年間法人営業として、ゼネコン等がビルを建てる際の電気工事請負を担当していました。既存メインの深耕型営業だったこともあり、いわゆる接待等の泥臭さが求められる働き方でしたね。生活に欠かせないインフラを支える仕事ということもあり、一定やりがいを感じる部分もあったのですが、モヤモヤした気持ちも抱えていました。商材が電気工事ということもあり、自社と競合間で明確な差異があるものではなかったので、最終的なクライアントの判断基準は常に価格や関係性に左右されることが多かったんです。」 「必ずしも自分でなければ成り立たない仕事ではないなと。自分以外の方がやっても、良くも悪くも違いが大きく出ることはない気がしてしまったんです。社会的な意義を感じることができていた一方で、“自分自身がその仕事を担う意味”については、なかなか理解することができずにいました。」(Gさん) “社会”という起点と、“ご自身”を起点にされたとき。 同じ仕事でありながら、異なる視点から見た際に生じた想いのギャップから、Gさんは次第に“自分自身がやりたいと思える、想いがある仕事がしたい”と思われるようになったそうです。 「そのときに、やはり人生一度きりなので“自分がやりたい仕事、想いを持てる仕事”がしたいと思ったんです。また、前述したことの他にも、営業職として実際にモノやサービスを売っていく中で“もっと自信を持って、自分が好きだと思えるものを提供したい”と感じていました。これは、就職活動の段階では見つけることができなかった仕事に対する自分なりの価値観なんだと感じます。好きなものややりたいと心から思えるものに携わることが、自分が仕事をする上で大切だということに働いてみて初めて気づけたんだと思います。」 「そこから転職を決意したのですが、“何が、自分自身の想いがある仕事なのか”を考えたときに、幼い頃からずっとサポーターだった地元のプロサッカーチームを応援しているときの想いが浮かんだんです。祖父に連れられて試合観戦・応援に行ったことをきっかけにそのチームにのめり込んでいったのですが、そこから家族・友人等ともたくさんの観戦・応援に通う中で、本当に多くの幸せな体験をさせて頂いていたことに気づいたんです。」 「自分がそうやって提供してもらった幸せを、今度は自分が一人でも多くの方に広める仕事ができたら、そこには“想い”があるなと思えたんです。すごく単純な考えではあったのですが、自分の中では“これだ!”という感覚が明確にありました。」(Gさん) 社会に出て実際に仕事をされる中で感じたことと、ご自身の経験から感じた幸せを“キャリアにおける想い”に昇華されたGさん。 転職サイト等に求人がない中、ご自身の知り合いを辿り、紹介に紹介を重ねることで見事転職を実現。ご自身の“想い”がある仕事に携わられた日々は、どんなものだったのでしょうか。 迷いや葛藤も、 想いへの通過点 「入社してからはまず法人営業に従事し、ユニホームや看板等の広告枠を販売していました。働く中で、広告価値・費用対効果という意味で広告枠を購入してくださったクライアントのためになっているのか、葛藤や難しさを感じる部分もありました。一方で、最終的にチームが強くなる・より良くなるための一助になっていることや、チームのポジティブな変化が街の発展に繋がることを信じて仕事ができていました。最終的な想いや目的が明確であったからこそ、迷いながらも仕事をやり切れていたと思います。」(Gさん) やりたいことを実現されたキャリアの中でも迷いや葛藤があったというGさん。同時に、ご自身の“想い”があるからこそ、壁にぶつかりながらもやり抜くことができたといいます。 その後、部署異動をされたことで、より仕事に対してのやりがい・充実感を持つことができたそうです。 「2年間営業を経験した後、異動でマーチャンダイジングに携わることになり、チームグッズの製作・販売に従事しました。チームの営業側から事業側にスライドした形になりましたが、ここでの経験は非常に楽しかったですね。元々やりたかった領域でもありましたし、営業のときには感じづらかった“サポーターの方とのダイレクトな関わり”を実感することができました。自分が作ったグッズをサポーターの方が実際に身に着けて応援されていたり、SNS等を通じて反響が知れたり。自分自身の仕事が形になり、サポーターの皆様との繋がりが目に見える。そんな手触り感のある仕事に、非常にやりがいを感じていましたね。」(Gさん) ご自身が感じた幸せを、一人でも多くの方に広げていきたい。 ご自身の想いに近づく仕事に携わられ、充実した日々を送られていたGさん。 しかし、2021年に起こった新型コロナウイルスをきっかけに、ご自身のキャリアと改めて向き合う大きな転換期を迎えることになられます。 気付かされた “成長”の必要性 「転職をして、自分自身の想いがある仕事ができているという実感の中でとても充実した日々を送れていたと思います。そんなときに、新型コロナウイルスの流行が起こったんです。」 「プロスポーツチームの事業モデル上、絶対的な前提としてあるのは“サポーターの皆様に試合に来ていただくこと”です。それが、新型コロナウイルスにより突如として奪われた形でした。“集客をしてはいけない“というこれまでとは正反対の状況になったとき、自分自身何をしたら良いのか全くわからない状態になってしまいました。これまで経験したことがない状況の中、私個人としてはもちろん、業界全体としても具体的な打ち手を見出すことができなかったんです。」 「そんな中でも、自分なりにできることを考えて行動はしてみたのですが、現実問題としてコロナ禍前の状態を取り戻すことは難しかったんです。抜本的な問題解決には繋げることができず、“自分自身の無力さ”を痛感した形になりました。」 「このことをきっかけに“今後も起こりうる有事のときに、果たして自分には何ができるのか”ということを考えるようになりました。目の前にある現実に向き合ったときに“このまま業界の中にいるのではなく、違う環境に身を移すことで、自分自身がもっと成長しなくてはいけないのではないか”と、強く感じたんです。」(Gさん) 新型コロナウイルスという未曾有の事態が、結果的にご自身を客観的に見つめ直す機会となり、新たなキャリアの道を模索されることを決めたGさん。ご自身の“成長”を実現するために、二度目の転職活動に踏み出されることになります。 「一度目の転職とは違い”新しい業界を広く見たい”と考えていたこともあり、エージェントさんを利用した活動をスタートさせました。多くの方と同じく、まずは名の知れた大手転職サービスに2~3社程登録し進めていたのですが、ご支援を受け選考を進めていく中で“自分が考える進め方には合わないな”と感じていました。」 「とにかく求人がたくさん来る中で“選びきれないこと”はもちろんなのですが、今後数十年働くかもしれない会社を短時間で判断するような進め方は、自分にはできないと感じていたんです。元々、前述させていただいたとおり、”自分自身の想いを大切にしたい”という価値観もあったので、量や効率重視の活動が合わなかったんだと思います。結果、いくつかの選考は受けたのですが活動が停滞する形になってしまいました。」(Gさん) ご自身の想いとエージェントサービスの間にある違和感から、踏み出したはずの歩みが止まってしまったGさん。キャリコムがご支援をさせて頂いたのは、そんなタイミングでのことでした。 目に見えるものと、 心から感じるものの違い。 「そんな状況の時、ふと別コミュニティで繋がりがあったキャリコムさんのことを思い出したんです。そういえば、転職支援をされていたなと。そこからご相談をさせていただくことになり、キャリコムさんから提示いただいたシートをベースにディスカッションを進めていきました。」 「ご相談させていただいた段階で実現したいことはある程度明確だったこともあり、前述した自分の中にある想いや転職の目的をお伝えした上で、そこに合わせたご支援をして頂いた形でした。求人のご紹介を1社ずつ丁寧にご説明頂いたことはもちろん、各選考フェーズにおけるお打ち合わせやアドバイス等も、手厚くフォローをして頂きました。」 「大手エージェントさんからのご紹介も、表面的な条件は合致していたことは事実でした。一方で、エージェントさんからのご支援に対して“ちゃんと深いところまで見てくれているのかな。。。”という不安を感じていました。目に見える条件は合っていても、自分自身が働く上での確信を持つことができないような感覚でした。提案される“内容”が一緒だったとしても、“自分のことを心から想い、提案してくれているかどうか”という点に大きな違いを感じていましたし、それが自分にとってはキャリアを選択する上でとても重要なことだったんです。」(Gさん) ご自身の想いと目的をベースに、一つ一つの企業様を深く見ていかれたGさん。最終的に、1社の選考を進めていかれることになりました。 「“成長”をキーワードにしたときに、コンサルティング業界への興味が自然と出てきていました。一方で、業界自体が持つアップオアアウトのイメージに不安があったことも事実だったのですが、キャリコムさんからご紹介頂いたHR系のコンサルティング企業様に興味を持ったんです。成長の実現に向けた期待感と同時に”理念への共感”があったことで、業界に対する不安よりもより大きな魅力を感じることができたんです。」 「そこから選考を受けていくことになったのですが、選考過程はなかなか大変でしたね(笑)。当時その企業が“全員面接”を選考のベースにされており、選考を通じて全ての従業員の方とお会いする必要があったんです。必然的に選考回数も多くなり、カジュアル面談を含めて計5回の選考を受けることになりました。選考毎にフィードバックや次回選考に向けての課題等もあり、その都度キャリコムさんにはサポートを頂きました。」 「選考を通じて壁に当たることや不安を感じることも多々あったのですが、結果的には内定を頂くことができました。内定が決まった時にキャリコムさんからご連絡を頂いたのですが、私以上に喜び、お電話越しで泣いてくださったんです。おかげで、私は泣けなかったのですが(笑)。でも、それぐらい、心から寄り添ってくださっていたことが何より嬉しかったことを覚えています。」(Gさん) こうして新たなキャリアを進まれることになったGさん。HR領域のコンサルタントとして企業の研修企画・運営・実行をメインに、人事制度構築、ビジョン・ミッション策定等に従事されることになります。 そして、約3年間の勤務を経て、現在新たな道に進まれているGさん。変容したキャリアと、その中でも変わらないご自身の“想い”とは。 すべての経験が、 想いを照らす光になる。 「HRコンサルタントとして約3年間、クライアント企業の研修企画から実行までをメインの業務として従事しました。業務を通じた根本的なビジネススキルのインプットはもちろん、新規のクライアント開拓もでき、“自分自身で仕事を作る”という経験ができたことは非常に良かったと感じています。転職を決めた際の軸であった“成長”が、自分としても実現できている実感を持てていました。コロナ禍で感じた自分の無力さに対して、少しばかりでも自信をつけることができたことは、自分にとっても大きな経験だったと今振り返っても感じることができますね。」(Gさん) 3年間、ご自身の成長を実感しながら新たなフィールドで歩みを続けられていたGさん。そこから現在のキャリアを歩まれることになった背景には、変わらないご自身の想いと、良きご縁があったそうです。 「環境面も含めて前職にはとても満足していましたし、転職自体もするつもりはありませんでした。自分自身のコアにある想いから、”いずれは地元のプロスポーツチームに貢献したい”と考えていましたが、成長という観点から少なくとも5年は在籍しようと考えていました。ただ、3年目にとあるご縁を頂くタイミングがあったんです。」 「それが、プロスポーツチームの職員時代にスポンサーとしてお世話になった企業の方とのご縁でした。当時から非常にお世話になっていた方だったのですが、“新しくプロリーグのメインスポンサードの担当をするから、一緒にやらないか”と、お声がけを頂いたんです。」 「自分自身、まだまだ当時の企業で成長できることもあると感じていたので非常に悩みました。一方で、お誘いを頂いた企業は規模も非常に大きく、事業内容も多岐に渡る企業でした。その分、自分の”想い”がある領域に対して、与えられる影響力も大きい環境だったんです。目の前にある機会・チャンスに対してチャレンジをしたいと思ったこと、何よりも自分自身が変わらずに持ち続けていた“想い”に必ず繋がる道だと感じたことから、転職をすることに決めました。」(Gさん) 3年の時を経て、改めて繋がったご縁と想い。 Gさんは現在、より大局的な視点を持ちながらもご自身の想いに繋がる新しい歩みを進められています。 「現在の会社に転職をして1年になりますが、日々プロリーグの成長という大きな目的に向けて、各チームとその地域の発展をご支援させて頂いています。もちろん、そこに自社サービスを絡めたり、興行的な収入により事業としての成立も行っていく形になりますが、より広い視点と影響力を持った上で自分自身の想いに繋がる仕事ができていると実感しています。」 「今はプロリーグ全体への貢献という形ですが、変わらない想いとしてあるのは“いつか地元のチームに貢献できる仕事がしたい”ということです。もちろん、現在もリーグ全体への貢献を行う中で一部携われている部分もあるのですが、よりダイレクトに、自分自身の影響力を持った上で貢献をしたいと考えています。まだまだそのための具体的な手段は決まっていませんが、“自分が感じた幸せを、一人でも多くの方に伝えたい”という想いは、これからも自分の中に在り続けると思います。」 一見、多様に見えるGさんのキャリア。その中にあったのは、手段や環境が変わっても、決して変わることのない、大切な“想い”でした。 「“自分自身の想いがある仕事がしたい”と感じ最初の転職をしてからこれまで、業界や職種に関しては多様な経験を積んできました。自分のやりたい仕事ができていたプロスポーツチームでの日々。コロナ禍で感じた自分の無力さ。HRコンサルで得た成長。そして、現在の仕事。その全てが、形は違いますが全て自分自身の想いに繋がっていると感じています。」 「これから現職でも、想いの実現に向けてまだまだやれることがあると感じています。それが、具体的に何なのかは今はまだわからないのですが、わかる必要もないのかなとも感じます。これまでの自分の歩みを振り返ってみても、手段やアプローチはたくさんあると思いますし、一つ一つの経験をしていく中で自然に見えてくるものなのではないかと感じます。”根本の想いがあれば、経験したこと全てに意味があるキャリアを歩めるのではないか”と信じています。」(Gさん) ご自身が感じた幸せを、一人でも多くの方へ。 変わらない想いが、ご自身のキャリアはもちろん、多くの方の幸せに繋がる光となる。 Gさんの想いから、そんなWillを想像することができました。 インタビュー/執筆:若林 捷(@waka_sh0 | Instagram) PREV 一覧に戻る
プロスポーツチーム/営業・MD ▶ HRコンサル/コンサルタント ※現在は再度ご転職をされ、大手通信系企業にてエンターテインメント領域の業務に従事
INTRO
大学卒業後、地元の大手電力グループ会社へ入社をしキャリアをスタート。その後、実際に働く中で出てきた“自分自身の想い(Will)がある仕事がしたい”という想い。
過去の原体験からご自身の想いを見つけ、地元のプロスポーツチームの職員へとキャリアチェンジを実現し、大きなやりがいを感じられていたGさん。そんなときに起こった、新型コロナウイルスの大流行。世の中の多くの常識を変えたこの未曽有の事態により、Gさんはご自身のキャリアにおける大きな分岐点に立つことになられました。
選ばれた新しい一歩と、今も続く原点となるご自身の想い。
キャリアにおける大きなご決断をご支援させて頂いたストーリーと、その後の道程についてのご紹介です。
“想い”のある仕事がしたい
大学をご卒業され、そのまま地元で社会的地位もある安定した企業への入社を決められたというGさん。選ばれたファーストキャリアを歩まれる中で、ご自身にとって大切にしたい価値観が見えてきたといいます。
「大学卒業後、地元の大手電力グループ会社に入社しました。就職活動当時は、特別にやりたいことがあったわけでもなかったので地元企業への就職をベースに考えていました。その中でも、トントン拍子に決まった企業が“地元に貢献できること”、“電力という社会インフラ携わることへの安定性”、“社会的地位も含めて、親を安心させることができる”と感じ、入社を決めました。」
「約3年間法人営業として、ゼネコン等がビルを建てる際の電気工事請負を担当していました。既存メインの深耕型営業だったこともあり、いわゆる接待等の泥臭さが求められる働き方でしたね。生活に欠かせないインフラを支える仕事ということもあり、一定やりがいを感じる部分もあったのですが、モヤモヤした気持ちも抱えていました。商材が電気工事ということもあり、自社と競合間で明確な差異があるものではなかったので、最終的なクライアントの判断基準は常に価格や関係性に左右されることが多かったんです。」
「必ずしも自分でなければ成り立たない仕事ではないなと。自分以外の方がやっても、良くも悪くも違いが大きく出ることはない気がしてしまったんです。社会的な意義を感じることができていた一方で、“自分自身がその仕事を担う意味”については、なかなか理解することができずにいました。」(Gさん)
“社会”という起点と、“ご自身”を起点にされたとき。
同じ仕事でありながら、異なる視点から見た際に生じた想いのギャップから、Gさんは次第に“自分自身がやりたいと思える、想いがある仕事がしたい”と思われるようになったそうです。
「そのときに、やはり人生一度きりなので“自分がやりたい仕事、想いを持てる仕事”がしたいと思ったんです。また、前述したことの他にも、営業職として実際にモノやサービスを売っていく中で“もっと自信を持って、自分が好きだと思えるものを提供したい”と感じていました。これは、就職活動の段階では見つけることができなかった仕事に対する自分なりの価値観なんだと感じます。好きなものややりたいと心から思えるものに携わることが、自分が仕事をする上で大切だということに働いてみて初めて気づけたんだと思います。」
「そこから転職を決意したのですが、“何が、自分自身の想いがある仕事なのか”を考えたときに、幼い頃からずっとサポーターだった地元のプロサッカーチームを応援しているときの想いが浮かんだんです。祖父に連れられて試合観戦・応援に行ったことをきっかけにそのチームにのめり込んでいったのですが、そこから家族・友人等ともたくさんの観戦・応援に通う中で、本当に多くの幸せな体験をさせて頂いていたことに気づいたんです。」
「自分がそうやって提供してもらった幸せを、今度は自分が一人でも多くの方に広める仕事ができたら、そこには“想い”があるなと思えたんです。すごく単純な考えではあったのですが、自分の中では“これだ!”という感覚が明確にありました。」(Gさん)
社会に出て実際に仕事をされる中で感じたことと、ご自身の経験から感じた幸せを“キャリアにおける想い”に昇華されたGさん。
転職サイト等に求人がない中、ご自身の知り合いを辿り、紹介に紹介を重ねることで見事転職を実現。ご自身の“想い”がある仕事に携わられた日々は、どんなものだったのでしょうか。
迷いや葛藤も、
想いへの通過点
「入社してからはまず法人営業に従事し、ユニホームや看板等の広告枠を販売していました。働く中で、広告価値・費用対効果という意味で広告枠を購入してくださったクライアントのためになっているのか、葛藤や難しさを感じる部分もありました。一方で、最終的にチームが強くなる・より良くなるための一助になっていることや、チームのポジティブな変化が街の発展に繋がることを信じて仕事ができていました。最終的な想いや目的が明確であったからこそ、迷いながらも仕事をやり切れていたと思います。」(Gさん)
やりたいことを実現されたキャリアの中でも迷いや葛藤があったというGさん。同時に、ご自身の“想い”があるからこそ、壁にぶつかりながらもやり抜くことができたといいます。
その後、部署異動をされたことで、より仕事に対してのやりがい・充実感を持つことができたそうです。
「2年間営業を経験した後、異動でマーチャンダイジングに携わることになり、チームグッズの製作・販売に従事しました。チームの営業側から事業側にスライドした形になりましたが、ここでの経験は非常に楽しかったですね。元々やりたかった領域でもありましたし、営業のときには感じづらかった“サポーターの方とのダイレクトな関わり”を実感することができました。自分が作ったグッズをサポーターの方が実際に身に着けて応援されていたり、SNS等を通じて反響が知れたり。自分自身の仕事が形になり、サポーターの皆様との繋がりが目に見える。そんな手触り感のある仕事に、非常にやりがいを感じていましたね。」(Gさん)
ご自身が感じた幸せを、一人でも多くの方に広げていきたい。
ご自身の想いに近づく仕事に携わられ、充実した日々を送られていたGさん。
しかし、2021年に起こった新型コロナウイルスをきっかけに、ご自身のキャリアと改めて向き合う大きな転換期を迎えることになられます。
気付かされた
“成長”の必要性
「転職をして、自分自身の想いがある仕事ができているという実感の中でとても充実した日々を送れていたと思います。そんなときに、新型コロナウイルスの流行が起こったんです。」
「プロスポーツチームの事業モデル上、絶対的な前提としてあるのは“サポーターの皆様に試合に来ていただくこと”です。それが、新型コロナウイルスにより突如として奪われた形でした。“集客をしてはいけない“というこれまでとは正反対の状況になったとき、自分自身何をしたら良いのか全くわからない状態になってしまいました。これまで経験したことがない状況の中、私個人としてはもちろん、業界全体としても具体的な打ち手を見出すことができなかったんです。」
「そんな中でも、自分なりにできることを考えて行動はしてみたのですが、現実問題としてコロナ禍前の状態を取り戻すことは難しかったんです。抜本的な問題解決には繋げることができず、“自分自身の無力さ”を痛感した形になりました。」
「このことをきっかけに“今後も起こりうる有事のときに、果たして自分には何ができるのか”ということを考えるようになりました。目の前にある現実に向き合ったときに“このまま業界の中にいるのではなく、違う環境に身を移すことで、自分自身がもっと成長しなくてはいけないのではないか”と、強く感じたんです。」(Gさん)
新型コロナウイルスという未曾有の事態が、結果的にご自身を客観的に見つめ直す機会となり、新たなキャリアの道を模索されることを決めたGさん。ご自身の“成長”を実現するために、二度目の転職活動に踏み出されることになります。
「一度目の転職とは違い”新しい業界を広く見たい”と考えていたこともあり、エージェントさんを利用した活動をスタートさせました。多くの方と同じく、まずは名の知れた大手転職サービスに2~3社程登録し進めていたのですが、ご支援を受け選考を進めていく中で“自分が考える進め方には合わないな”と感じていました。」
「とにかく求人がたくさん来る中で“選びきれないこと”はもちろんなのですが、今後数十年働くかもしれない会社を短時間で判断するような進め方は、自分にはできないと感じていたんです。元々、前述させていただいたとおり、”自分自身の想いを大切にしたい”という価値観もあったので、量や効率重視の活動が合わなかったんだと思います。結果、いくつかの選考は受けたのですが活動が停滞する形になってしまいました。」(Gさん)
ご自身の想いとエージェントサービスの間にある違和感から、踏み出したはずの歩みが止まってしまったGさん。キャリコムがご支援をさせて頂いたのは、そんなタイミングでのことでした。
目に見えるものと、
心から感じるものの違い。
「そんな状況の時、ふと別コミュニティで繋がりがあったキャリコムさんのことを思い出したんです。そういえば、転職支援をされていたなと。そこからご相談をさせていただくことになり、キャリコムさんから提示いただいたシートをベースにディスカッションを進めていきました。」
「ご相談させていただいた段階で実現したいことはある程度明確だったこともあり、前述した自分の中にある想いや転職の目的をお伝えした上で、そこに合わせたご支援をして頂いた形でした。求人のご紹介を1社ずつ丁寧にご説明頂いたことはもちろん、各選考フェーズにおけるお打ち合わせやアドバイス等も、手厚くフォローをして頂きました。」
「大手エージェントさんからのご紹介も、表面的な条件は合致していたことは事実でした。一方で、エージェントさんからのご支援に対して“ちゃんと深いところまで見てくれているのかな。。。”という不安を感じていました。目に見える条件は合っていても、自分自身が働く上での確信を持つことができないような感覚でした。提案される“内容”が一緒だったとしても、“自分のことを心から想い、提案してくれているかどうか”という点に大きな違いを感じていましたし、それが自分にとってはキャリアを選択する上でとても重要なことだったんです。」(Gさん)
ご自身の想いと目的をベースに、一つ一つの企業様を深く見ていかれたGさん。最終的に、1社の選考を進めていかれることになりました。
「“成長”をキーワードにしたときに、コンサルティング業界への興味が自然と出てきていました。一方で、業界自体が持つアップオアアウトのイメージに不安があったことも事実だったのですが、キャリコムさんからご紹介頂いたHR系のコンサルティング企業様に興味を持ったんです。成長の実現に向けた期待感と同時に”理念への共感”があったことで、業界に対する不安よりもより大きな魅力を感じることができたんです。」
「そこから選考を受けていくことになったのですが、選考過程はなかなか大変でしたね(笑)。当時その企業が“全員面接”を選考のベースにされており、選考を通じて全ての従業員の方とお会いする必要があったんです。必然的に選考回数も多くなり、カジュアル面談を含めて計5回の選考を受けることになりました。選考毎にフィードバックや次回選考に向けての課題等もあり、その都度キャリコムさんにはサポートを頂きました。」
「選考を通じて壁に当たることや不安を感じることも多々あったのですが、結果的には内定を頂くことができました。内定が決まった時にキャリコムさんからご連絡を頂いたのですが、私以上に喜び、お電話越しで泣いてくださったんです。おかげで、私は泣けなかったのですが(笑)。でも、それぐらい、心から寄り添ってくださっていたことが何より嬉しかったことを覚えています。」(Gさん)
こうして新たなキャリアを進まれることになったGさん。HR領域のコンサルタントとして企業の研修企画・運営・実行をメインに、人事制度構築、ビジョン・ミッション策定等に従事されることになります。
そして、約3年間の勤務を経て、現在新たな道に進まれているGさん。変容したキャリアと、その中でも変わらないご自身の“想い”とは。
すべての経験が、
想いを照らす光になる。
「HRコンサルタントとして約3年間、クライアント企業の研修企画から実行までをメインの業務として従事しました。業務を通じた根本的なビジネススキルのインプットはもちろん、新規のクライアント開拓もでき、“自分自身で仕事を作る”という経験ができたことは非常に良かったと感じています。転職を決めた際の軸であった“成長”が、自分としても実現できている実感を持てていました。コロナ禍で感じた自分の無力さに対して、少しばかりでも自信をつけることができたことは、自分にとっても大きな経験だったと今振り返っても感じることができますね。」(Gさん)
3年間、ご自身の成長を実感しながら新たなフィールドで歩みを続けられていたGさん。そこから現在のキャリアを歩まれることになった背景には、変わらないご自身の想いと、良きご縁があったそうです。
「環境面も含めて前職にはとても満足していましたし、転職自体もするつもりはありませんでした。自分自身のコアにある想いから、”いずれは地元のプロスポーツチームに貢献したい”と考えていましたが、成長という観点から少なくとも5年は在籍しようと考えていました。ただ、3年目にとあるご縁を頂くタイミングがあったんです。」
「それが、プロスポーツチームの職員時代にスポンサーとしてお世話になった企業の方とのご縁でした。当時から非常にお世話になっていた方だったのですが、“新しくプロリーグのメインスポンサードの担当をするから、一緒にやらないか”と、お声がけを頂いたんです。」
「自分自身、まだまだ当時の企業で成長できることもあると感じていたので非常に悩みました。一方で、お誘いを頂いた企業は規模も非常に大きく、事業内容も多岐に渡る企業でした。その分、自分の”想い”がある領域に対して、与えられる影響力も大きい環境だったんです。目の前にある機会・チャンスに対してチャレンジをしたいと思ったこと、何よりも自分自身が変わらずに持ち続けていた“想い”に必ず繋がる道だと感じたことから、転職をすることに決めました。」(Gさん)
3年の時を経て、改めて繋がったご縁と想い。
Gさんは現在、より大局的な視点を持ちながらもご自身の想いに繋がる新しい歩みを進められています。
「現在の会社に転職をして1年になりますが、日々プロリーグの成長という大きな目的に向けて、各チームとその地域の発展をご支援させて頂いています。もちろん、そこに自社サービスを絡めたり、興行的な収入により事業としての成立も行っていく形になりますが、より広い視点と影響力を持った上で自分自身の想いに繋がる仕事ができていると実感しています。」
「今はプロリーグ全体への貢献という形ですが、変わらない想いとしてあるのは“いつか地元のチームに貢献できる仕事がしたい”ということです。もちろん、現在もリーグ全体への貢献を行う中で一部携われている部分もあるのですが、よりダイレクトに、自分自身の影響力を持った上で貢献をしたいと考えています。まだまだそのための具体的な手段は決まっていませんが、“自分が感じた幸せを、一人でも多くの方に伝えたい”という想いは、これからも自分の中に在り続けると思います。」
一見、多様に見えるGさんのキャリア。その中にあったのは、手段や環境が変わっても、決して変わることのない、大切な“想い”でした。
「“自分自身の想いがある仕事がしたい”と感じ最初の転職をしてからこれまで、業界や職種に関しては多様な経験を積んできました。自分のやりたい仕事ができていたプロスポーツチームでの日々。コロナ禍で感じた自分の無力さ。HRコンサルで得た成長。そして、現在の仕事。その全てが、形は違いますが全て自分自身の想いに繋がっていると感じています。」
「これから現職でも、想いの実現に向けてまだまだやれることがあると感じています。それが、具体的に何なのかは今はまだわからないのですが、わかる必要もないのかなとも感じます。これまでの自分の歩みを振り返ってみても、手段やアプローチはたくさんあると思いますし、一つ一つの経験をしていく中で自然に見えてくるものなのではないかと感じます。”根本の想いがあれば、経験したこと全てに意味があるキャリアを歩めるのではないか”と信じています。」(Gさん)
ご自身が感じた幸せを、一人でも多くの方へ。
変わらない想いが、ご自身のキャリアはもちろん、多くの方の幸せに繋がる光となる。
Gさんの想いから、そんなWillを想像することができました。
インタビュー/執筆:若林 捷(@waka_sh0 | Instagram)